今話題!?の最先端OS「Chromium OS」を導入・使用
おはようございます。
この記事はAizu Advent Calender 20日目の記事です。
担当は@16pavelです。最近顔を出していませんがよろしくお願いします。
イベントも残り5日となりました。先方に公開した皆さんの記事を楽しく読ませていただきました。後続の記事も非常に楽しみでなりません。
さて今回、私が題材にするのは
「Chrome OS」「Chromium OS」
です。
情報にビンカン!な皆さんはもう御存知の通りだと思いますが、新しいchromebookが11月に発売され(Acer C7 chromebook)
chromebox という macmini 今までにない画期的な形で2013年5月にSamsungから発売されるそうです。Samsung頑張りますねー
chrome OS is 何
↑この表記流行りなんです?
それはいいとして、chrome OS とは簡単に言うと
- ほぼネットブック専用OS
- 立ち上がりが早いOS」
- 一般開発者による派生が多いOS
この3つが主となるでしょう。(2012/12/20現在)
まずはChrome OSの成り立ちから。
こちらをさらっと見てみましょう。
OS自体の初出が2009年ということでまだまだ若いです。キラキラネームが流行りだした頃でしょうか。黒夢(くろむ)ちゃんなんて名前の子はいないですかね?いたら握手して帰りたいところです。
このOSの特徴としてはまず
- Linuxカーネルを基にしており、独自のウィンドウシステムを備えている
ということ。これから更に紹介しますが、あまりLinuxの面影がありません。まずたちあげて一目見た瞬間に「お?」となるでしょう。実際私も会社でなりました。
次に見ていきたいのは
- Google Chrome OSはオープンソースライセンスに基づいて提供される予定である。上記のように Linux と Google Chrome、および同社が開発した新しいウィンドウシステムが用いられるという
こちら。まだChrome OSは単体で公開されておらず、オープンソースブラウザでお馴染みの Chromium と同様な形でChromium OSが配布されている。これはLinuxのように派生系をつくることが可能であり、それを更にユーザーが使用できるという自由度の高いOSだということです。
ということは、これからこのOSが流行ると
「友達にカスタマイズchrome OSを見せて自慢しちゃおう!」
なんてことはありませんが Arch Linux のようなカスタマイズ性の高いものが出てくるかもしれない期待の新星であります。
そして今回使用するChromium OS。こちらはすでに派生系が出ており、 Chromium OS Vanilla や Dell社開発したChromium OS 、日本版?として Yet Another Chromium OS なんてものも出ています。OS開発ってすごい。
各OSの歴史(私の脳内wiki参照)
適当に他OSも見ていきましょう
Microsoft Windows
現行バージョン:クライアント向けは Windows 8
初出:1985年 Windows 1.0
特徴:現在世界シェアNo,1のOS。
派生としてはMS-DOSの登場(Windows 1.0,2.0)→Windows 3.0→Windows 9x(Windows 95など)またはWindows NT系(Windows XP,Windows 7など)
9x系とNT系は違いがあり、9x系はMS-DOSとWindows 3.1を拡張、発展させたOSであり、NT系もMS-DOSを基に拡張・発展させてはいるが9x系とは厳密的には別物である。
現在家電量販店に行くと大半のPCにつまれているのがこのOSであり、大体のハード、ソフトが動作する主人公的立場な子である。
もちろん多彩なデバイス下での対応OSを揃えており、現在ではWindows Server,Microsoft Windows Embedded CE(組み込み向け),Windows Phone 8(モバイル向け)とあらゆるシーンでWindowsのロゴが見られる。
ちなみに現在ゲームセンターに置かれているアーケードゲーム多くやドリームキャストなどの家庭用ゲーム機はWindows NT系もしくはWindows CEで動いている。ゲームの起動時にWindowsのロゴを見て驚く人もいるそう。
Macintoch OS(Mac)
現行バージョン:クライアント向けは OS X v10.8 Mountain Lion
初出:1984年 System 1
当初(Mac OS Xの登場以前)はUNIXライクなOSであったが、Mac OS Xで正式なUNIXベースOSとなり今では多くの技術者にも慕われているOS。
当時は Mac持ち=金持ちのおもちゃ と印象付けられていたようだが、現在ではiPhoneの普及もあってか一般でも多く使われるようになった。
OSとしてはUNIXベースということもあり、CUI(コマンドライン)とGUI(デスクトップ環境)の利便性を兼ね備える汎用性の高いOSである。よくデザイナーや作曲家、映像編集者といった芸術家が好んで使用している。コミケ前なのでそこら中から「くそっ!またプロジェクトが読み込まねえ!」など阿鼻叫喚が聞こえる。
派生としてはMac OS(System系,Mac OS 7.6以降)→Mac OS X(OS X v10.8 Mountain Lionなど)。
こちらも多彩な場面でのOSを揃えており、iOS(iPhoneなどモバイル端末向け)やOS X Serverもある。
フォントからアプリケーションまで独自のものがあり、Windowsに劣らない仕様となっている。できないことはない。そう、Macならね。
ちなみに私が幼稚園の頃はお馴染みのロゴが付いたデスクトップPCにWindowsがのっていたPCがあった。謎。
現行バージョン:ディストリビューション多すぎ ubuntu 12.10など
初出:1991年
特徴:こちらもUNIXライクなOS。
ディストリビューションが牛の胃の数より多い、対応プラットフォームはほぼカバー、クライアントからサーバーまで導入に困らない、ほとんどのディストリビューションが無料と技術者なら国外産レッドブルを一気に30本飲んでもこのOSのお陰で生きていられるような夢のOSである。
オープンソースという驚異的な懐のでかさによりディストリビューションがいくつ探しても果てがなく、奥が深いOSとなっている。
現在主流なのはubuntu、Fedora、CentOS、Debian、(一部)Arch Linuxである。私はubuntu、CentOSを使用しているがArchはカスタマイズで折れた。
ディストリビューションは、自由に配布、利用の出来るソフトウェア(フリーソフトウェア)だけを集め、無料で提供されるものと、利用に料金を払う必要のある商用ソフトウェアや企業によるサポートを受けられる権利を含んだ有料のものに分けられる。(Wikipedia出典:Linuxディストリビューション)
ただしCUIを重点に置いているものは未だに多く、ある程度の基礎知識などは必要とされる。GUIも整備されているディストリビューションももちろん多いが他OSから移行してきて開口一番は「古くさい」かも知れない。ubuntuはそんなことない。
ただしやはりカスタマイズ性や自由性は他OSより飛び抜けて高く、CUIならブラウザを開かずともyumやapt-getでアプリケーションがひょいひょい入る。私はまずemacsのinstallから。
これから技術系の勉強やプログラムをガンガン練習したいのなら一番おすすめできるOSである。軽いので仮想環境でも可。
早速使用する
それでは本番です。
今回はUSBブートやあーだこーだ考えましたが、「開いてるPCはないわよ!」とか「chromebookはまだ手がだせないなあ」なんて方に
Windows 7 + Virtualbox + Chromium OS Vanillaで導入、使用までいきたいと思います。なんて便利!すでに便利感がかなり漂っています。
そんな便利感漂うchromium OSを導入してみましょう。
まずは
Virtualbox をDownloadしましょう。すでにインストール済みな方はそちらを使用しましょう。
次にChromium OS Vanilla の準備。
こちらから最新のものをVirtualboxのアイコンからダウンロードしてください。
ダウンロードしたものを解凍すると.vdiのファイルがぽつんとあると思います。
それを以下の手順で入れていきましょう。
まずはVirtualboxを立ち上げ新規作成しましょう。
名前とオペレーティングシステムでは以下のように設定してください。
名前欄は好きな名前で結構です。クリスマスもそろそろなのであなたが好きなあの子の名前でも結構です。あとで素になって恥ずかしがらないでください。
必ずバージョンは「Linux 2.6」にしましょう。この設定でないとネットワークが使えないようです。
次にメモリサイズですが、256MBでは少々物足りない感じがするので512MBか1024MBにしましょう。今回は使用しませんがMacBookAirだと512MBがいいと思います。
次に来るハードドライブでは「すでにある仮想ハードドライブファイルを使用する」項目にボタンあわせて先ほどダウンロードした.vdiファイルを選択しましょう。
これでVirtualbox側の導入は終了です。
それでは起動を押して早速立ち上げちゃいましょう!
…立ち上がりをしっかり見ていた方はお気づきかもしれませんが、このOSは相当立ち上がりが速いです。それだけシンプルな出来だということが伺えます。
立ち上がったところで最初に出てくる設定はそれぞれが使用している設定で構いません。大体の方は「日本語」「日本語キーボード」となるでしょう。一番下のネットワークは他の設定にかかわらず「イーサネット」にしてください。
次はGoogle アカウントの設定。
Chromium OS では自分が所持しているGoogle アカウントをこのOSにインポートできます。GmailやGoogle SkyDriveもわざわざ設定しなくても一発で使えるようになっています。なんて便利!親切!素敵!抱いて!
そして簡単な設定が終わったらいよいよOSが自由に使用できます。
chromebookの世界へようこそ。
キーボードに慣れようという初心者にも親切な説明までのっています。
そして…
おお…なんと神々しい…
壁紙は右クリックから好きなものを設定できます。綺麗なものばかりです。
しかし…アプリケーションがないんだが?フォトフレームかーこれーと思いますが、左下にはいつもの見慣れたアイコンが。それをクリックしてブラウザを立ち上げ、そこからこのOSは始まります。
Googleにはウェブアプリストアがありますのストアからほしいものをダウンロードしましょう。もちろん無料で使用できるものも揃っています。
Evernoteなどのウェブアプリも使えます。直接EvernoteにアクセスしてもOKです。
こんなものまであります。
Dropboxやyoutubeも使えます。ただしyoutubeやニコニコ動画などはVirtualboxを介していると音声が出ないようです。注意。
また、紹介にも挙げたようにGoogleが提供しているサービスはすべて使用できます。
Google Docsももちろん
他のサービスは割愛。
Google SkyDriveは左下のアプリボタン→Filesからも使用できます。
ウェブが使える…と言うことはー?
記念Tweet。ウェブストアにはTwitterクライアントもあります。
ちなみに画像編集はSkyDriveなどからダウンロードして立ち上げると
すでに編集機能が備わっているフォトビュアーがあります。
このように、Chrome OSの時点ですでにどのようなシーンにでも対応できる素敵なOSとなっています。
しばらく使用した雑感
このOSを私は導入してちょくちょく触ること1ヶ月ぐらい使用してます(今回の画像は新規からですが)。
感じたこととして
いいところ
・導入から起動までの難しさを感じない USBブートはもっとかかるかもしれないが
・立ち上がりの動作が軽い ほぼ待ちなし
・文書編集やストレージサービスなど主要なものはすでにGoogleが提供しているサービスだけで事足りてしまう もちろんのことそれらが瞬時に使える
・ネットブックみたいだがオフライン作業もある程度可能
ちょっと残念なところ
・マウスの感度が独特で慣れにくい
・ネットワークにつないでいることが前提だったりするのでpocket Wi-fiが欲しいところ
・UIがブラウザベースなのでアプリケーションがそばにないことで若干の不安感がある
・ターミナルが見つけづらい(Chromeブラウザを立ちあげてCtrl+ALt+T)
ターミナルの画像は以下。始めに
% shell
と打たないとシェルが使えません。あとはいつものコマンドが使えます。manコマンドはなかった。
主な点はこんなところ。あとは3:7で期待と不安がありますが、まだまだこれからのOSだと思います。いつかchromebookを買う機会がありましたらこの記事を思い出して「あーそういえばこんな見た目だったなー」とか思うと私が念を感じて喜びます。
もしかしたらWindowsやLinux、Mac OS Xと肩を並べる主要OSになるかもしれないので気になった方はぜひ導入をしてみてはいかがでしょうか。
今度は正式にChrome OSが公開された頃にまたいじってみたいですね。
それではこのへんでChromium OSの紹介を終了します。
お疲れ様でした。
Googleの今後の発展を願って私は寝ます。果報は寝て待て。